黒鷲の旅団
30日目(17)黒鷲団、情報整理しながら

「これがあったよー」

 はいよー。イェンナから手紙を受け取る。
 村に来ていた手紙。俺宛。
 これもどうやら参加希望者だ。
 追加4名は確定だな。

 コドレア駐屯地、敷地内。
 子供達には自主トレを指示しつつ。
 人員配備、参加希望者について纏める。

 自主トレ。
 会議報告ばかりじゃ詰まらんだろう。
 身体も動かしましょう。

 子供達の素振りや打ち合いを眺めつつ。
 情報整理は今来た手紙から。
 騎士の娘、エルゼ・ディンドルフ。
 いつか暗黒舞踏会で助けた子か。
 村に手紙が来ていたらしい。
 修行に来たいという話だ。

 飛び道具の経験は分からん。
 ただ、身体は鍛えているとかで。
 弓を覚えて貰うのが良いのかな。
 まあ、適性を見てから決めよう。

 孤児で欠損持ちのマリレナ。
 リハビリが済んで稼ぎ口を探している。
 義肢が指で銃だと心配。第3弩兵隊候補。
 同じ義肢持ちのニアと相互補助出来るか。

 グレアム少年。参加希望。
 殺された弟分の仇討ち、はともかく。
 負けない様に強くなりたい。
 ひとまずロジェ隊に入って貰う。

 あと、元フリスティナ隊。
 一度抜けたドルセアが戻って来たい。
 残ったフリスティナを心配している様だ。
 加えて街での仕事が上手く行っていない。
 街へやれば安心とも行かないか。

 仇討ち希望のフリスティナ。
 相手については詳しく言っていない。
 読心魔法でも見せない。
 常に思い出していたいでも無いか。
 ただ、魔王軍ではないらしい。
 そこだけ明言している。

 今は……剣を振ってるな。
 基礎スキル習得訓練。
 相手してくれているのはヴィルヴァ。

「まだ出来るだろう!」
「では、少しだけ」

 手を抜くなとフリスティナ。
 応じたヴィルヴァが速度を上げた。
 基礎3連撃なのに残像が残った。
 受け切れず剣を落とすフリスティナ。
 休憩。クールダウン。身体も頭も。

 ヴィルヴァ、強いなあ。
 圧勝出来るのはレーネぐらいだと。
 ヘルヴィ達でも苦戦するレベル。

 でも次のユッタには負けてる。
 可愛い物、小さい子が好き。
 ヴィルヴァふにゃふにゃ。
 手加減されてユッタぷんすこ。

「ヴィヴィちゃん、ちゃんとやって!」
「あ、あ、ごめんなさあ〜い」

 ユッタも腕を上げてるのかな。
 相手の手加減が分かるぐらいには。

 えー……チーム間での移籍希望。
 フランカ隊のルアーナとニコレッタ。
 亜人種で、前々から本隊入りを希望。
 ヴィルヴァの第3弓兵隊へ移籍。

 バート隊からベアトリクス。
 年少組、やや大きい子。
 フェドラに懐いている。
 あとヘビ触りたい。ニアがモテたな。
 得物がクロスボウ。第3弩兵隊へ。

 第3弩兵隊……隊長はニア?
 ニアはサブでベルタの方が良いのか。
 ベルタは頼りになるよとニア。
 妹達もニアみたいだったらとベルタ。
 もうすでに大分仲良し。

 フリー単独になったバート。
 こちらはロジェ隊に移籍して6人。
 気が楽だよと少し笑う。
 言わないが隊長役は負担だったかな。

 で、現状フリスティナ隊が4人。
 ベルタ隊がマリレナを入れても4人。
 ヴィルヴァ隊4人。フランカ隊が4人。
 ヴラスタ隊も3人になっている。

 エルゼがどこに入るかはともかく。
 1人2人ずつ人員を追加したい。
 一番手近な当ては、治療中の傷病者。
 盗賊ギルドから解放した人員だ。

 まあ、訪問は明日にしよう。
 日も傾いて来た。
 夕食の後、俺は公主と合流しないと。

 あと、残る情報だが。
 村に放置してたパンイチ勇者。
 奴は連行されて行った。
 女王の所でお叱りを受けるだろう。

 ただ、それで反省するかどうか。
 あいつらに内なる善意などあるかどうか。
 引き続き警戒しよう。
 ここでの寝泊まりは避ける。
 宿泊拠点はトゥルチャに移す。

 それと成果報告。レベルアップ。
 クラスチェンジ可能メンバーの追加。
 ペトリナ、カーチャ、ジェマ。
 狙撃猟兵に繰り上げてパラメータ向上。
 フィリッパ、ローダ、テクラが次回かな。

 花人もアザレリーナ、バーベネリア。
 ゼラニア、アンスリーヌ、ルピリエッテ。
 マーガレッタ、ラベンダリアまで。
 守りの花君主ロードブロッサムに繰り上げ。

 第1第2花人隊がほぼクラスチェンジ。
 残すは株分け弱体化のあったカトレ姉妹。
 そちらも残り数レベル。遠からず。

 あとアラクネのネーラさん。
 クラスチェンジ可能だが分岐で悩み中。
 後でまた相談したい。

 さて、そろそろ夕食か。
 公主に晩餐に呼ばれているものの。
 子供達とも軽く食べて行きたい。



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